駝鳥 (ダチョウ)

繁殖(はんしょく)繁殖期には1羽のオスと複数羽のメスからなる小規模な群れを形成し、オス同士でテリトリーを巡って争うことがある。 繁殖様式は卵生で、オスが地面を掘ってできた窪みにメスが卵を産む。最初に卵を産むメスが群れの中でも優位であり、最初のメスが産む卵の周りに他のメスが産卵して外敵に備える。卵は長径約 11センチメートル の大きさがあり、その卵黄は現在確認されている世界最大の細胞である。
特徴的(とくちょうてき) 鳥でありながら飛ぶことはできず、平胸類に分類される。オスの成鳥となると体高230センチメートル、体重135キログラムを超え、現生する鳥類では最大種である。 頭部は小さく、頸部は長く小さな羽毛に覆われている。ダチョウは翼を持っているが、竜骨突起がなく胸筋は貧弱である。また羽毛は羽軸を中心に左右対称でふわふわとしており、揚力を得て飛行する構造になっていない。肢(あし)は頑丈で発達しており、キック力は100平方センチメートル当たり4.8トンの圧力があるといわれる。趾(あしゆび)は大きな鉤爪がついている中指と外指の2本で、3本指のエミューやレアと異なる。翼と尾の羽根が白く、胴体の羽根はオスが黒色、メスが灰褐色である。サバンナや砂漠、低木林等に生息する。群居性であり、年齢・性別を問わず混合してグループを形成する。